このコーナーでは、過去1年以内にスタートさせた新会社や新事業を紹介していきます。期待と不安が入り混じったニュービジネスが成功するよう、Info Biz THAILADが応援します。
第2回は Maruai (Asia) Co., Ltd.です。
電子業界に朗報!印刷導電シートがタイで調達可能に!
マルアイ(アジア)株式会社は、今年1月30日に登記を完了、3月23日付けでタイ投資委員会(BOI)から奨励認可が下り、8月下旬に本格稼動を予定している新企業だ。
同社は、株式会社マルアイ(本社:山梨県西八代郡市川三郷町、社長:村松道哉)と双日プラネット株式会社(本社:東京都港区、社長:堀越利久)による合弁会社。株式会社マルアイは、明治21年に村松富吉氏が産地問屋として手すき和紙を販売したのが始まりという、実に120年以上の歴史を持つ「老舗」だ。称号を「マルアイ」に変更したのは昭和32年。「人を愛する丸い心」を社名に託した。
(株)マルアイの事業は、(1)中核事業で、のし紙などの伝統的なものから、各種パッケージ、インクジェット対応アイテムまで手がける紙製品事業 (2)食品用包材として用途の広いラミネート製品、ポリエチレン製品などを手がける化成品関連事業 (3) オンリーワン技術を使った導電材を手がける半導体関連事業——の3つの柱からなる。マルアイ(アジア)社は、このうち半導体関連事業を手がける工場として、タイに設立された。
マルアイ(アジア)社が製造するのは印刷導電シート。これは、樹脂 (PET、PS)シートの両面に、同社が開発して特許を持つ特殊な導電性インキを印刷したもの。これにより、通常、帯電する特性のある樹脂シートが帯電しなくなるため、このシートは、電子部品、電子製品などの出荷用及び製造工程内等で使用するトレーの材料として重宝されている。
この製品が日本で発売されたのは1980年代。同製品は発売と同時に電子関連企業から歓迎された。2000年に入り、中国に進出している企業各社から現地調達の要請が高まってきた。同社はこれに応じて2003年3月、中国・蘇州に蘇州丸愛半導体包装有限公司を設立。同社にとって初めての海外進出を果たした。マルアイ(アジア)社の社長小澤秀二氏も2005年から2006年にかけて同地に駐在しており、その時ことをこう述懐する。「それまでお取引いただいていた企業がどんどん中国へ進出している中、わたしたちが日本だけにこだわっていたら、やがてお取引先に三行半を突きつけられてしまう。進出企業のお役に立ちたい一心で日々取り組んでいました。」
この中国での成功が、今回のタイでの事業展開へとつながった。電子関連企業は、中国だけでなくASEAN (東南アジア諸国連合)にも数多く進出しているうえ、同類の製品を作る企業がまだ進出していない——という絶好のタイミングで進出を果たせた。 (株)マルアイでは、市場を日本、中国、およびそれ以外のアジアと分け、マルアイ(アジア)が日本、中国以外のアジアを対象に事業展開する方針を打ち出した。これが社名にも現れ、「タイ」ではなく「アジア」となっているゆえんだ。
それと同時に打ち出した戦略が、「セーフティ−ネット」だ。これは、日本(山梨本社・新潟)、中国(蘇州)、タイ(アユタヤ)の4生産拠点において同じ品質のものを作ることで、たとえばタイに不測の事態が起こった場合でも、日本と中国の3拠点がフォローできる体制——の構築を意味する。
本格稼動したマルアイ(アジア)社の工場の生産能力は月産400トン。生産量の約6割がタイ国内、残り約4割がASEAN域内への輸出になると見込んでいる。生産が本格稼動したのを機に、製品の紹介・販売も強化されていくわけだが、小澤社長の目には、アジア市場の先に、インド、ヨーロッパも映っているという。
ハイテク工業団地 (アユタヤ県) 内にある工場 |
<製品の印刷導電シート>標準サイズは、厚さ0.4〜1.0ミリメートル、 幅640ミリメートル、長さ100〜200メートル。 標準以外でも対応可。 |
Maruai (Asia) Co., Ltd.
Hi-Tech Industrial Estate 135 Moo1 Tambol Banlane, Amphur Bangpa-In Pranakornsri, Ayutthaya
TEL : 035-350-663〜5 E-mail : info@maruai-asia.co.th






