会社増資・減資、休眠、清算、閉鎖、破産

増資について

      さて、必要性と言う事では、外部からの増資依頼、命令と言うのは、BOI企業や、外国人事業法の許可を受けている企業に対しては、可能性はありますが、その他にはせいぜい会計士の報告で債務超過になっている場合とか、銀行からの指摘とかではないでしょうか?

      一般的には、企業自身の問題であり、資金不足とか、業務の拡張、新規事業と言ったタイミングが増資する対象になると思います。

      BOI企業の場合、資本金と借入金の割合が1:3と決められています。事業のスタート時や、年度末、新たな事業の申請、拡張、操業通知等折に触れてその割合を確認されることにはなりますが、そのタイミングで資本金と借入金の割合が1:3を超えているようだと、資本金の増資をいわれる可能性があります。

      又、外国人事業法では認可を受けようと言う企業はその条件として、3年間の費用の平均の1/4の割合で資本金が必要となっていますので、商務省よりその割合のキープを問われる可能性はあります。

 

      さて、実際に増資をするとなると、何をしなくてはならないかと言う事ですが、BOI企業では増資については、タイ側と外資の比率が変わる場合は、許可を受ける必要がありますが、一般的には、企業は登記をすることになります。

先ず、役員会議で増資を決議します。
(書類の作成は必要ありません)

臨時株主会議の招集(株主に手紙を送ります)
及び公示(新聞告示)をします。(2週間以上前

臨時株主総会開催 (各株主に割当増資を依頼、株主の承認を得る)

資本金の送金、入金証明を取得(入金は一括でもいい)

基本定款、及び株主リストの変更登記臨時株主総会より14日以内
(14日以内に登記できなかった場合は、もう一度株主の招集からやり直しとなります)

以上が増資の手続きですが、ここで気を付けておきたいのはタイでは第3者割当増資は日本のようにはできません。同様に、1株主に対してのみの増資は役員会では決定できず、株主総会の決議によって、他の株主が断った場合にその分を増資の出来る株主が増資をすると言う手間がかかります。つまり、第3者割当増資もいきなり第3者に会社として依頼するのではなく、現存の株主に増配を依頼しその株主の分を第3者に譲渡すると言う形式を取ります。

減資について

      減資の必要性と言うのは、外部からの命令、依頼と言うのはちょっと考えられない気がします。企業自身の問題、多分に会社の閉鎖とか、譲渡とかと言った件に絡むのではないかと思われます。

      手続きは、減資については、少々条件が付きます。BOI企業は、BOIの許可を得る必要があります。この時気を付けておかなければならない事は、資本金と借入金の1:3と言う割合です。借入金が多いようであれば、当然増資等の処理をしなくてはBOIの許可を得ることはできないでしょう。
      減資は、全ての株主に同条件で減資をします。一部の株主のみを減資することはできません。
      一度に減資ができるのは、登録資本金の1/4までです。それ以上減資したい場合は、もう一度同様の事をすることになります。

先ず、役員会議で減資を決議します。
(書類の作成は必要ありません)

臨時株主会議の招集(株主に手紙を送ります)
及び公示(新聞告示)をします。(2週間以上前

臨時株主総会開催 (株主の承認を得る)

債権者保護の為、公示(新聞告示)を行います(3ヶ月)
及び、知りうる限りの債権者に通知します

基本定款、及び株主リストの変更登記

以上が減資の手続きですが、有償減資と言う事も考えられますが、その場合は、「余剰金の配当」と同様に見なされ、配当金と同様の課税がされます。

休眠について

      休眠の必要性と言うのも、会社自身の問題と考えられるますが、タイ国ではこの休眠と言う考え方は法律的にはありません。但し考え方はあります。BOI企業は、投資奨励法にはありませんが、奨励証書に「2ヶ月を超えて業務を停止する場合は、BOI事務局に許可を得なければならない。」と言う条文が必ず入っていますから、ご確認下さい。

      それでは、休眠が出来ないかと言うと「休眠を登記することは不可ではあるが、出来ない事はない」と言う事は言えるでしょう。会社の全ての業務を停止して、従業員にもやめて頂いて、会社の電気を落としてしまう。会社には誰もいない状態にすることは出来ます。が、VATの申告(1年くらい続ければ、しなくてよくなる)、年度毎の会計監査報告、及びPND50(税務申告)はしなくてはなりません。この状態のまま、何年でも続けることは出来ます。又、いつでも元に戻る、会社を再開する事が出来ます。

清算、閉鎖、破産について

      さて、最後になりましたが、清算、閉鎖、破産の必要性と言うのも、会社自身の問題と考えられるますが、先ずは破産について簡単に述べておきます。簡単にと言ったのは、タイ国では、日本のように自己破産の制度はなく、債権者による裁判所に対しての破産申し立てとなります。これは、過去に一度もやったことはなく、又見たり聞いたりしたことはありますが、債権者と当事者とのやり取りは裁判で破産を認められた後も、泥沼に入ったごとく続くと言うのがタイのスタイルで、あまり触れたくない部分なので、簡単にしておきたいと言う事です。但し、債権者が日本の本社のみと言う事で、シャンシャンと終わってしまう可能性も無きにしも非ずなので、「どなたか試してみませんか?お安くしておきます」とは、言っておきたいところです。

      次に、閉鎖、解散とも言いますが、この作業のあとは、破産か清算となる訳ですが、なぜ分けたかと言うと、少々手続きが必要なので、あえて閉鎖と言う事にしました。会社が利益が上がっていての閉鎖/解散と言うのもあります。その場合は、先に述べた有償減資をして、清算となります。

      閉鎖/解散の手続きは、下記のような手順となります。

1.先ず、役員会議で閉鎖/解散を決議します。
(書類の作成は必要ありません)

2.その後、臨時株主会議の招集となりますが、「会社清算の手続き」をご覧下さい。